すべてをソルフェジオ音源に変えるiPhoneアプリ「SolPlayer」開発記(1)
すべてをソルフェジオ音源に変えるiPhoneアプリ、
「SolPlayer」(ソルプレイヤー)をリリースしました。
iPhoneアプリ(Swift)開発者のため、
今回から何度かに分けて記事にしたいと思います。
「SolPlayer」について
「SolPlayer」の名前は、
「Solfeggio Player(ソルフェジオ・プレイヤー)」を縮めたもの。
ヒーリング音楽などではすでに取り入れられている「ソルフェジオ音源」ですが、
ロックやポップス、レゲエやヒップホップ、R&Bそしてクラシックなどでは
まだまだ「ソルフェジオ音源」でというのはなかなかないです。
その「ソルフェジオ音源」を、
すべての音楽ジャンルで聴けるようにしたい!
というのが、「SolPlayer」開発のきっかけです。
そもそも「ソルフェジオ」とは何か?
冒頭でも紹介しましたが、このアプリのコンセプトは
「すべてをソルフェジオ音源に変えるiPhoneアプリ」
でも、そもそも「ソルフェジオ」って何?
と思われているかもしれません。
なので、まずは「ソルフェジオ」について
解説したいと思います…が、
あまりくどくど語るのも面倒くさ本題からずれてしまうので、
以下の記事を紹介するにとどめておきます。
ざっくりいえば、
「現代のA=440Hz基準で作られた音楽ではなく、
基準をA=444Hz(C=528Hz)、あるいはA=432Hzにすることで、
人の耳・身体・DNAにとって良い影響をおよぼす音楽(音源)」。
それが「ソルフェジオ音楽(音源)」です。
こんな書籍もあるので、もし興味があれば読んでみてください。
ジョン・レノンを殺した凶気の調律A=440Hz 人間をコントロールする「国際標準音」に隠された謀略() (超知ライブラリー 73)
- 作者: レオナルド・G・ホロウィッツ,渡辺亜矢
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2012/02/29
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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ソルフェジオモードの実装方法
では、一般的な音源を「ソルフェジオ音源」に変換するために、
一体何をすればよいのか?
いきなり、そのネタばらしします。
こちらを御覧ください。
何をやっているか?
それは、
「ピッチを変えて、440Hz→432Hzとなるように音の高さをに変換している」
というだけ。 実にシンプル。
ただ、毎回毎回Audacityを立ち上げて変換するのは面倒…
って思いませんか?たった数ステップですが…それでも、
何十、何百という音源を変換するとなると、けっこう大変です。
’少なくとも私は面倒です笑)
そこで!なんとか楽できないか…ということで
作ったのが今回の「SolPlayer」…というわけです。
iPhoneアプリ上でピッチ変換することができるのか?
ソルフェジオ機能を実装するということは、
つまり「ピッチ変換機能」を実装するということ。
しかし、そもそもできるのか?
自分も、手をつけるまでは不安でした。
結論から言うと、「できます」。
(リリースしてるんだから当然ですが)
ただ、上記で紹介したソフト、
Audacityだとこの「ピッチ変換」に十秒以上かかります。
しかも、ある程度高機能な音声編集ソフトに
搭載されている「ピッチ変換」機能…
それをiPhone上で、ピッチ変換できるのか?
できるのであれば、どう実現するか…という点
「もしかしたら、ピッチ変換機能を実現する
音楽再生のエンジンを自作しなければならないのでは?」
そんな不安も抱いていました。
というのも、アプリ開発において、
「フレームワークを使ってアプリを作る(一般的なアプリ開発)」というのと、
「映像・音楽のエンジンを作る」というのでは、難易度が桁違いだからです。
車の製造に例えるなら、
・一般のアプリ開発は、車のパーツを組み立てる「ライン工」
・映像・音楽のエンジンを作る人は、まさに車のエンジンをつくる「エンジニア」
それも、5〜10年以上の知識と経験がある、めちゃめちゃ腕のよいエンジニア(たとえば年収1000万円超えるような)」
という感じです。
難易度が桁違いに違うわけです。
難易度が桁違いに違うわけです。
エンジンは既に用意されていた!!
しかしながら…予想に反して、
それは、驚くほどアッサリ解決しました。
いろいろ調べた結果、
「AVAudioEngine」というクラスを使えば、
超簡単に実現できることが判明しました。
かなり綺麗ににピッチが変更できます。
しかもリアルタイムに!です。
リアルタイム変換ではないのに、
このiPhone上で動く「AVAudioEngine」は、
ほとんど劣化することなく、
リアルタイムにピッチ変換できるんです!!
これはAppleの技術の粋を集めたものです。
おそらく、開発に数千万〜数億円、
期間にして半年〜1年以上はかかっているのではないでしょうか。
それを、われわれiPhone開発者は自由に使えるわけです。
驚いてください!
(この驚きを、この凄さを伝えきれないのがもどかしい。。)
…とまあ、ちょっと熱くなってしまいましたが汗
次回以降、この「AudioEngine」を使って
リアルタイムにピッチ変換、ひいては「ソルフェジオ」機能を実装する方法を紹介します。
お楽しみに!